Fabric Engine 2 プラグインをMayaへ導入する

ふと気が付くとFabric Engine 2.0 がリリースされていたので、導入方法をメモしておきます。
やり方はほとんどバージョン1.15.3と変わらず。ライセンス入力あたりだけが大きく違います。

説明が急ぎ足なので、後で加筆修正するかも。


■Fabric Engine サイト

http://fabricengine.com/


■ダウンロードリンク

以前のようにEvaluation Lisenceのダウンロードリンクはありません。
ライセンスは後から取得し入力します。

FabricEngine-2.0.0-Windows-x86_64.zip
約500MB程度。ダウンロードを待ち、完了させます。


■解凍とコピー

ダウンロードが完了したら、zipファイルを解凍します。
解凍してできたフォルダ「FabricEngine-2.0.0-Windows-x86_64」は、C:\Program Filesの直下に置きました。


■ライセンスの取得

再びダウンロードページに戻り、ページ下部にある評価ライセンス請求フォームへ記入し、送信します。


送信が完了すると、ライセンスコードが表示されます。

このライセンスコードを保存しておき、あとでFabric Engineのライセンス登録フォームに記入します。


■Maya.envの編集

・以下を追加
MAYA_MODULE_PATH=C:\Program Files\FabricEngine-2.0.0-Windows-x86_64\DCCIntegrations\FabricMaya2014;


■Maya起動とプラグインのロード

ロードが完了すると、メニューに「Fabric」が追加されます。


■ライセンスの入力

ちょっと曖昧ですが、初回のプラグインロード時か初回のグラフ作成時にライセンス入力を求められるので、以前の手順で入手していたライセンスコードをコピーペーストして認証を完了させます。


 

■グラフを作ってみる

Fabricメニュ- → Create Graph

今バージョンから、メインで使用するノードタイプがcanvasNodeに変更されたようです。

Open Canvas ボタンを押します。

その他のノードベースツールで定番の操作、TABキーを押し、ノード名の一部を入力することでインテリセンスを使用して任意のノードを簡単に作成できます。

また、左右端のスライドバーをドラッグすると、ノード一覧が表示されます。
サブカテゴリを開き、キャンバス内にドラッグしてノードを追加できます。

ポートの追加は、左右の入出力ポードリストを右クリックし、Create Portを選択して行えます。

過去に作成したツールのご紹介

リンク

テクニカルアーティストを自称しているのに、あまりにも普段からツールネタが少ないのはどうかと思っていたところ、許可がいただけたので、自分がこれまで作ってきたツールの一部を載せてみたいと思います。

ご興味のある方はどうぞご覧ください。

 

Fabric Engine 1.15.3 プラグインをMayaへ導入する

Fabric Engine 1.15.3 を Maya 2014 64bit(EN) に導入するまでの手順を解説します。


インストール


 ・Fabric Engine公式サイトでファイルをダウンロード

 まずは、Fabric Engineのダウンロードです。
Fabric Engine公式サイトへ行きダウンロードします。

【Fabric Engine】http://fabricengine.com/

 今回は個人的に評価/研究のために使用するので、Evaluation ライセンスでダウンロードしました。


REQUEST LICENSEを押します。
すると、ユーザー情報の登録フォームページが開きます。


・ユーザー情報登録フォームに必要事項を入力

各項目を入力します。

First Name : 姓
Last Name : 名
E-Mail : メールアドレス
JOB Title : 役職
Company : 会社名
WebSite : 会社のWebサイトURL(個人であれば個人サイト)

Please tell us a little about what you
do and how you plan to use Fabric Engine.

Fabric Engineを使用する目的を簡単に記入します。

入力が終わったらSUBMITを押します。
すると、ダウンロードページが開きます。


・ダウンロードページ

使用するOSのブロックにあるDOWNLOADボタンを押し、ダウンロードを開始します。

※当方はWindows版を使用するので、Windows環境での解説をします。


・ファイルの解凍と配置

 ダウンロードした「FabricEngine-1.15.3-Windows-x86_64.zip」を解凍します。
解凍して出来たフォルダ「FabricEngine-1.15.3-Windows-x86_64」を任意の場所へ移動します。
今回は、分かりやすい C:\Program Files 直下に移動する事にしました。


・Maya.envを編集しモジュールパスを通す

Maya.envファイルはMaya2014の場合、以下のパスにあります。

C:\Users\USER_NAME\Documents\maya\2014-x64\Maya.env

上記.envファイルをテキストエディタで開き、以下の行を追加します

MAYA_MODULE_PATH=C:\Program Files\FabricEngine-1.15.3-Windows-x86_64\SpliceIntegrations\FabricSpliceMaya2014SP3;

※各パスは各々の環境に合わせて適宜書き換えてください。
※当方の環境はMaya2014ですので、FabricSpliceMaya2014SP3にします
※良いエディタがない場合、ワードパッドは使わずメモ帳を使用すると安心です。


・MayaにFabric Engine(FabricSpliceMaya.mll)をロードする

 Mayaを起動し、Plugin Managerを開きます。
前の手順でMaya.envに追記された「MAYA_MODULE_PATH」で示されるパスの中にFabricSpliceMaya.mll があることを確認し、Loadedにチェックを入れます。問題なくチェックできればロード完了です。
必要に応じてAuto Loadをチェックしておくと、次回以降のMaya起動時に自動ロードされるようになり便利です。

 緑色の i ボタンを押し、プラグインにより追加されたノードやコマンドを確認してみます。

 以上でMayaへのFabric Engineの導入は完了です。


・ノードを作ってみる

 試しに、Mayaで以下のPythonコードを実行してみます。

import maya.cmds as cmds
cmds.createNode("spliceMayaNode")

 Maya起動後の初回ノード作成時は、Fabric Engineのシステムをロードするためか、実際にノードが作成されるまで結構時間がかかります。

 先ほど作成したspliceMayaNodeノードをアトリビュートエディターで表示してみました。

 実際にコードを編集する際は、Open Splice Editor ボタンで開くSplice Editorを使用することになります。

 具体的な使い方やTIPSは追々勉強しながら書いていこうと思います。

Maya – リソースイメージを抽出

import maya.cmds as cmds
resources = cmds.resourceManager()
for resource in resources:
  saveDirPath  = "D:/MYAM_temp"
  saveFilePath = "%s/%s" % ( saveDirPath , resource )
  cmds.resourceManager( saveAs=(resource , saveFilePath ) )

ツールのGUIを作ってる時、Mayaのリソースイメージをそのまま流用したいことがある。
わざわざキャプチャしたりするのは面倒なので、上記のコマンドでごっそりイメージファイルを抜き取って、必要なアイコンを使ってしまおう。


こんな感じで簡単にアイコンを抽出出来た。

Python SOPでデフォーマーを作ってみる

リクエストがあったのでVOP SOPのような処理をPython SOPで行う方法を書いてみる。
とりあえず、ノード構成はこんな感じでやってみる。

■Python SOP

myDeformerはPython SOP
Python SOPはデフォルトの状態だと以下のようにコードが記述されている。

###########################################
node = hou.pwd()
geo = node.geometry()

# Add code to modify contents of geo.
# Use drop down menu to select examples.
###########################################

 

hou.pwd()はPython SOP自身のノードオブジェクトを返す。
Node.geometry()は自身に入力されたhou.Geometry型のジオメトリオブジェクトを返す。

geometryの中にはPointやEdgeやPrimitive型のオブジェクトが含まれており、実際に形状や色を変更する際は、これらのコンポーネントオブジェクトを取得して操作する。

■コンポーネントの取得

■Pointリストの取得
points = geo.points()

■Primitiveリストの取得
prims = geo.prims()

それぞれのコンポーネントに一律の処理を行うには?

 

・単純にforループで回す
for point in points:
  position = point.position()

for prim in prims:
  verts = prim.vertices()

・iterPointsを使う(generatorの使用、こっちのほうがメモリ効率良さそう)
for point in geo.iterPoints():
  position = point.position()

 

■pointを移動してみるサンプル

###########################################
import math

node = hou.pwd()
geo = node.geometry()

# Add code to modify contents of geo.
# Use drop down menu to select examples.
for point in geo.points():
  initPosition = point.position()
  pointIndex = point.number()
  radian = math.radians( pointIndex )
  displacement = hou.Vector3( [ 0 , math.sin( radian * 10 ) , 0 ] )
  newPosition = initPosition + displacement
  point.setPosition( newPosition )
###########################################

 

 

・Gridを変形

・Sphereを変形

■各オブジェクトのリファレンスマニュアル

各オブジェクトの使い方は以下のマニュアルを参照すべし

・hou.Geometry
http://sidefx.jp/doc/hom/hou/Geometry.html

・hou.Point
http://sidefx.jp/doc/hom/hou/Point.html

・hou.Prim
http://sidefx.jp/doc/hom/hou/Prim.html

Houdini – Networkノードの使い方考察

Network系ノードの取り扱い

各種チュートリアルを見ていると、objツリーにいきなりPOP NetworkノードなどのNetworkノードを作成して作業を進める例が多いことに気づいた。
しかし、それではノード管理が難しくなりそうに思えた。

そこで、各種コンテキスト内に適したNetworkノードを作成し、必要に応じて別のコンテキストから呼び出すような作り方を試してみることにする。

Network系ノードを使うのはどんな時か?

パーティクルの挙動を一つのノード内で管理する場合などはPOP Networkノードを作成する。

同様に、画像のコンポジットを行うときはImage Networkノードを使用する。

このように、各種コンテキストに特化した処理をパックするために使用する。

共通ルール

各種Network系ノードは、能動的にNetworkノード内からデータを受け取りに行く方法と、受動的に外からデータを受け取る方法があるようだ。

※ただし、Networkのタイプによってはどちらかしか出来ない場合もある。

・能動的にデータを受け取りに行くケース

Network内にデータの入口となるノードを作成し、入力したいノードのパスを指定するパラメータを使用して直接データを受け取る方法

例:SOP Networkの Object Mergeノード

・受動的にデータを受け取るケース

データを受け取りたいNetworkノード外でデータ出力用ノードを作成し、出力先のノードパスを、受け取りたいNetworkノードのものに指定する。

例:POP Networkへの出力 POP Mergeノードと、POP Network内のSourceノード

SOP Network

オブジェクトの変形や参照など、Geometryに対する様々な処理をパックするのに使う。

外部からオブジェクトを受け取る場合は、Object Mergeノードを作成して、Objectパラメータにより受け取りたいオブジェクトのパスを指定する。

受け取ったあとは、通常通り各種ノードによる処理が行える。

POP Network

パーティクルの挙動をパックする。

1 事前にPOP Networkノードをpartコンテキスト内に作成する。

2 POP Mergeノードを作成し、POP PathパラメータでそのPOP Mergeノードから参照したいPOP Networkノードを指定すると、POP Mergeノードは、指定したパスのPOP Networkノードそのもののように動作するようになる。

3 POP Mergeに、いつもPOP Networkノードに接続していたようにオブジェクトなどをコネクトする。

4 指定されたPOP Networkノード内にSourceノードを作成し、Geometry Sourceパラメータを任意のものに指定すると、POP Mergeノードが受け取ったとおりのデータを使用して、POP Networkを使用できる。

CHOP Network

各種チャンネル処理をパックする。

1 CHOP Networkノードを作成する。

2 Channnelノードを作成し、CHOPパラメータに、使用したいCHOP Networkノードのパスを入れる。

3 CHOP Networkノードの中に、GeometryやFetchなどのノードを作成し、各ノードパスを指定するパラメータを使用して任意のノードを入力する。

上記のようなパターンで、実際に処理を行う各種ネットワークノードを孤立させ、任意の場所・タイミングで呼び出すことができるようだ。
VOP Network
VOP Networkは、入力されたデータから、内部に用意されたGlobal Variablesノードのタイプに応じた入力値を使用して処理を行う。
外部から呼び出す際は、VOP SOPノードからVOP Networkのパスを指定する。
例外のネットワーク
SHOP Networkは、マテリアルの作成のみを受け持つので、直接外部からオブジェクトを読み込んで何かするためのノードが用意されていないようだ。